COPD@禁煙外来情報バンク
COPD慢性閉塞性肺疾患〜FEV1(1秒量)〜
COPD@禁煙外来情報バンクです。
FEV1(1秒量)って、ご存知でしょうか?
専門的なお話になるので、難しいかもしれませんが結構、大切なことなので、ゆっくり読んでみてください。
COPDは、閉塞性換気障害を有することが診断要件となるため、気流制限の有無を確認する呼吸機能検査が必須であり、この検査はスパイロメトリーと呼ばれる。スパイロメトリーとは、肺が吸い込むことができる空気の量や、どれくらいの速さで吐き出すことができるかなどを調べる検査の総称であり、スパイロメーターと呼ばれる検査機器が用いられる。
スパイロメーターにはいくつかの種類があるが、基本構造は息の吹き込み口(マウスピース)とその導管、呼出された空気量を測定・記録する装置、数値を表示するモニター部分で構成される。
スパイロメトリーでは、患者に最大限に吸気(深吸気)させた状態から、できる限りの速さで一気に息を吐き出させ(深呼気)、その呼出量を測定する。この深吸気から深呼気までを意識して行わせる測定法を努力肺活量測定と呼んでいる。通常の努力肺活量測定では、呼出時に外鼻孔から息が漏れることのないようにノーズクリップが用いられ、マウスピースをくわえる唇も密着させる必要がある。
1秒率(FEV1%)で閉塞性障害の有無を判定
GOLD(Global Initiative for Obstructive Lung Disease)ガイドラインは、米国立心肺血液研究所(NHLBI)と世界保健機関(WHO)が策定し、最近では2006年に改訂されている。
患者が最大量の吸入を行った後に、強制的に呼出した空気の最大量を努力肺活量、あるいはFVC(Forced Vital Capacity)と呼ぶ。また、努力肺活量測定の最初の1秒間の努力呼気量を1秒量(FEV1)と呼んでおり、流量パラメータとして再現性が高く、この数値の変化がCOPDの重症度を反映する。また、このFEV1の低下、すなわち呼吸機能の低下が、COPD患者のQOL悪化をもたらすため、早期発見・早期治療が望まれる。
COPDの特徴である閉塞性換気障害は、単位時間(1秒)当たりの空気の流速が減少するという機能的な障害を意味する。現行の日本呼吸器学会COPDガイドラインでは、FVC)に対するFEV1の比率である1秒率(FEV1%)*が70%未満であれば、閉塞性障害(気流制限)があると判定する。
* 1秒率(FEV1%)=1秒量(FEV1)÷努力肺活量(FVC)×100
しかし、中等症以上のCOPDではFVCも低下する傾向にあるため、FEV1%だけで重症度(病期)を適切に判定するのは難しい。そこで病期は、患者のFEV1が同姓・同年代の健常者の何%に相当するかを表す%1秒量(% FEV1)**を基準に分類している(表1)。%FEV1は、年齢、性別、身長を基にあらかじめ算出された健常者の予測1秒量(FEV1予測値)に対する患者の1秒量(FEV1実測値)の比率だが、1秒率を表すFEV1%と類似した表示であるため注意を要する。
** %1秒量(% FEV1)=FEV1実測値÷FEV1予測値×100
%変化率で閉塞の可逆性が分かる
COPDの気流制限の原因には、不可逆的因子と可逆的因子があると考えられている。不可逆的因子による閉塞の改善は難しいが、可逆的因子であれば治療によってある程度回復できると期待される。
可逆性の指標としても1秒量(FEV1)が用いられ、気管支拡張薬投与前後の%変化率***で判定する。健常者の1秒量の変化率は5%以内と報告されているが、12%以上かつ200mL以上増加すれば可逆性ありと考える。つまり、変化率は改善率を意味し、治療反応性を確認する根拠ともなりうる。
*** %変化率=(拡張薬投与後のFEV1−拡張薬投与前のFEV1)÷(拡張薬投与前のFEV1)×100
なお、COPDの診断では、気管支拡張薬投与後のスパイロメトリーで、FEV1%が70%未満であることが基準となっているが、気流制限を来し得る他の疾患を除外することを忘れてはいけない。
(日経メディカルより引用)
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FEV1(1秒量)って、ご存知でしょうか?
専門的なお話になるので、難しいかもしれませんが結構、大切なことなので、ゆっくり読んでみてください。
COPDは、閉塞性換気障害を有することが診断要件となるため、気流制限の有無を確認する呼吸機能検査が必須であり、この検査はスパイロメトリーと呼ばれる。スパイロメトリーとは、肺が吸い込むことができる空気の量や、どれくらいの速さで吐き出すことができるかなどを調べる検査の総称であり、スパイロメーターと呼ばれる検査機器が用いられる。
スパイロメーターにはいくつかの種類があるが、基本構造は息の吹き込み口(マウスピース)とその導管、呼出された空気量を測定・記録する装置、数値を表示するモニター部分で構成される。
スパイロメトリーでは、患者に最大限に吸気(深吸気)させた状態から、できる限りの速さで一気に息を吐き出させ(深呼気)、その呼出量を測定する。この深吸気から深呼気までを意識して行わせる測定法を努力肺活量測定と呼んでいる。通常の努力肺活量測定では、呼出時に外鼻孔から息が漏れることのないようにノーズクリップが用いられ、マウスピースをくわえる唇も密着させる必要がある。
1秒率(FEV1%)で閉塞性障害の有無を判定
GOLD(Global Initiative for Obstructive Lung Disease)ガイドラインは、米国立心肺血液研究所(NHLBI)と世界保健機関(WHO)が策定し、最近では2006年に改訂されている。
患者が最大量の吸入を行った後に、強制的に呼出した空気の最大量を努力肺活量、あるいはFVC(Forced Vital Capacity)と呼ぶ。また、努力肺活量測定の最初の1秒間の努力呼気量を1秒量(FEV1)と呼んでおり、流量パラメータとして再現性が高く、この数値の変化がCOPDの重症度を反映する。また、このFEV1の低下、すなわち呼吸機能の低下が、COPD患者のQOL悪化をもたらすため、早期発見・早期治療が望まれる。
COPDの特徴である閉塞性換気障害は、単位時間(1秒)当たりの空気の流速が減少するという機能的な障害を意味する。現行の日本呼吸器学会COPDガイドラインでは、FVC)に対するFEV1の比率である1秒率(FEV1%)*が70%未満であれば、閉塞性障害(気流制限)があると判定する。
* 1秒率(FEV1%)=1秒量(FEV1)÷努力肺活量(FVC)×100
しかし、中等症以上のCOPDではFVCも低下する傾向にあるため、FEV1%だけで重症度(病期)を適切に判定するのは難しい。そこで病期は、患者のFEV1が同姓・同年代の健常者の何%に相当するかを表す%1秒量(% FEV1)**を基準に分類している(表1)。%FEV1は、年齢、性別、身長を基にあらかじめ算出された健常者の予測1秒量(FEV1予測値)に対する患者の1秒量(FEV1実測値)の比率だが、1秒率を表すFEV1%と類似した表示であるため注意を要する。
** %1秒量(% FEV1)=FEV1実測値÷FEV1予測値×100
%変化率で閉塞の可逆性が分かる
COPDの気流制限の原因には、不可逆的因子と可逆的因子があると考えられている。不可逆的因子による閉塞の改善は難しいが、可逆的因子であれば治療によってある程度回復できると期待される。
可逆性の指標としても1秒量(FEV1)が用いられ、気管支拡張薬投与前後の%変化率***で判定する。健常者の1秒量の変化率は5%以内と報告されているが、12%以上かつ200mL以上増加すれば可逆性ありと考える。つまり、変化率は改善率を意味し、治療反応性を確認する根拠ともなりうる。
*** %変化率=(拡張薬投与後のFEV1−拡張薬投与前のFEV1)÷(拡張薬投与前のFEV1)×100
なお、COPDの診断では、気管支拡張薬投与後のスパイロメトリーで、FEV1%が70%未満であることが基準となっているが、気流制限を来し得る他の疾患を除外することを忘れてはいけない。
(日経メディカルより引用)
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